設立にあたって

東日本大震災発生から1年、ライフラインや交通網など、生活の基盤となるインフラは徐々に回復しつつあります。しかし一方で、被災地における産業の復興はいまだ道半ばであり、さらに多くの時間と資金を要することが予測されております。被災地の力強い復興のためには、水産業や農業などこれまで地域を支えてきた産業を再生させるとともに、新たな産業を創出・創造し、雇用を生み出していくことが不可欠となります。

三菱商事は、創業以来の企業理念である「三綱領(所期奉公 処事光明 立業貿易)」の精神の下、常にフェアな態度を貫き、社会や環境と共生する視点を持ちながら、世界と人類の未来に貢献するビジネスを展開することを目指してまいりました。このような基本姿勢に基づき、東日本大震災の復旧・復興支援においては、総額100億円の「三菱商事東日本大震災復興支援基金」を立ち上げ、緊急支援物資の提供、学業の継続が困難となった学生への奨学金給付、被災地で復興支援活動を行うNPO等への助成金給付など、種々の支援活動を行って参りました。

三菱商事復興支援財団は、東日本大震災発生から1年を契機に、基金の活動を継承するとともに、被災地における産業の復興および新たな産業の創出・創造に貢献することを期して設立されました。